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設紹介ー多摩西南支部

梅市

青梅市立総合病院

住所 東京都青梅市東青梅4-16-5
TEL 0428-22-3191
病床数

【はじめに】
 青梅市立総合病院は、新宿から電車に揺られて1時間強、東京都の多摩地域北西部に位置しています。奥多摩の山々が一望できる景勝の地に建ち、緑に囲まれ四季折々に変化する美しい自然環境に恵まれています。
 当院は青梅市人口約14万人の基幹病院であるとともに、西多摩医療圏の人口約40万人の高度急性期・急性期医療を担う中核病院です。救急・災害医療、循環器疾患、がん診療、小児・周産期医療の4部門を中心に日々の業務に取り組んでいます。

【薬剤部について】
 薬剤部は、調剤室、注射・製剤室、医薬品管理室、医薬品情報室、がん化学療法室、薬剤管理指導業務室に分かれて業務を行っています。薬剤部は、常勤薬剤師27名、非常勤薬剤師1名、事務3名、SPD 7名で業務を行っています。
 今回は、当院で取り組み始めた薬剤師外来の業務を紹介します。
 多発性骨髄腫において、レブラミド®、ポマリスト®などの IMiDs に代表されるような腫瘍をより特異的に攻撃する治療の進歩が目覚ましいですが、特異な有害事象、特に催奇形性が認められるため、厳格に運用されています。当院の対象患者さんの平均年齢は70才であり、アドヒアランスの問題が生じやすいことが考えられました。また外来がん化学療法における薬剤師の関わりは注射薬が主となっており患者さんや医師等をサポートする仕組みが確立されていませんでした。さらに調剤・鑑査時においても投与スケジュールの管理は難しいといった問題がありました。
 特定薬剤治療管理料2の算定を機に、医師の診察前に患者さんの検査値の確認、アドヒアランスの確認、問診等を行い、薬物治療支援を行うことを目標に血液内科や看護局と話し合いながら薬剤師外来を始めました。
 主に支持療法の提案、残薬調整、検査値に基づいた投与量の提案などを行い、医師からは「薬剤師外来の実施により、有害事象やアドヒアランスを詳しく評価できて処方内容に反映させることができた」、また患者さんからは「薬剤師に薬の相談ができて安心」などのご意見をいただいています。
 もう1つは、免疫チェックポイント阻害薬(以下 ICI)についてです。ICIは、重症筋無力症、1型糖尿病、内分泌障害など従来の抗がん剤とは異なる有害事象が出現することがあります。その副作用に気づかないうちに重篤となる可能性があり、早期発見と対応が重要となっています。外来治療での有害事象の早期発見、早期対応を目的として、医師、看護師と協働し、副作用のフォロー、患者教育を行っています。医師からは「適正な処方、患者の安全管理に有効」との評価をいただいています。今後はがん指導料の算定とお薬手帳等を利用した安全管理を実施するため薬薬連携の充実を図っていきたいと考えています。

【今後の展望】
 2023年10月に新病院が開院します。薬剤部では患者様が安全・安心で医療を受けることができる体制整備を行っていきます。手術室への薬剤師の配置、夜勤体制の確立、システム導入と薬剤師業務の効率化や質の向上、地域連携室への配置、外来がん化学療法治療センターでの対人業務の充実などを図っていく予定です。病院幹部には薬剤師の必要性を理解していただき、今後の業務展開を後押ししていただいております。現在は、目標とした業務を行う人員の確保に奮闘しています。
 また薬機法の改正により、薬剤師は「物から人へ」と行動変容が求められ、病院と保険薬局との連携が重要となっています。医師と保険薬局の薬剤師をつなぐ役割を担い、地域の薬剤師会との薬薬連携を一層進めていきたいと考えています。

住所 東京都青梅市東青梅4-16-5
TEL 0428-22-3191
FAX

王子市

医療法人社団 永生会南多摩病院

住所 東京都八王子市散田町3−10−1
TEL 042-663-0111
病床数

 当院の前身は、東京都国保連合会直営病院として1954年4月に開院しました。その後2010年に医療法人社団永生会が引き継ぎ、年間約5000台の救急車を受け入れる東京都指定二次救急医療機関として生まれ変わりました。
 診療科は総合内科、循環器内科、消化器内科、呼吸器内科、脳神経内科、外科、消化器外科、整形外科、眼科、泌尿器科、婦人科、救急科、小児科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、訪問診療科を有し、「地域とともに育む、安心で安全な医療がある街を」(地域の人びとのかけがえのない健康を守るため、安全と信頼と温もりのある医療)をモットーに、骨折・手外科センター、救急医療センター、循環器センター、人工透析センター、メディカルケアセンター(人間ドックセンター)、病院救急車の運用を通して、医療法人社団永生会が目指す理念である“医療・介護を通じた街づくり、人づくり、想い出づくり”を急性期病院の立場から日々取り組んでいます。
 この1年は2020年2月にクルーズ船からの COVID-19陽性患者の受け入れから始まり、一般病棟のコロナ専用病棟への転換、発熱外来配置、自院での PCR 検査・抗原定量検査の開始などコロナ禍で今必要とされることに対応しています。
 また当院では“諦めない急性期医療”、“断らない二次救急医療”を基に、救急患者受け入れ体制を強化し、病院救急車の24時間365日運用体制を確保して病院間搬送の支援を行うなど、従来の医療提供体制も堅持しています。
 薬剤科は、現在は薬剤師15名(男性7名、女性8名)、事務担当1名、SPD 3名で業務を行っています。業務内容は、調剤業務(内服・外用・注射)、持参薬鑑別、薬剤管理指導業務、病棟薬剤業務、注射無菌処理業務、DI、TDM、院内製剤調製、在庫管理、日直・当直、薬学生実務実習受け入れなどです。これらの業務を日々大きく調剤担当組・病棟担当組に分けて実施しています。したがって、職員は専門部門配属ではなく、全員がほぼ全ての業務を行えるようにしています。当院のような中小病院の薬剤師はオールマイティーであるべきだと考えているからです。例えば、新卒で4月に入職した薬剤師を約半年後には一人当直業務ができるように教育していきます。当然先輩たちのフォロー体制を整えた上でですが、みんな当初は不安で仕方ないようですがちゃんと出来るようになります。病棟業務では、まだ一病棟のみですが、入院患者に早く関わるために持参薬が薬剤科に届くのを待つのではなく、こちらから取りに行って確認し、ポリファーマシーに貢献できないかの試みを始めました。将来的には外来薬剤師を配置したいと考えています。さらに薬薬連携の構築など、まだまだやるべき事がたくさんありますが着実に進めていければと考えています。

住所 東京都八王子市散田町3−10−1
TEL 042-663-0111
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